2011年〜2020年
『口承文芸研究』2011年(第34号)〜2020年(第43号)
2020年3月(第43号)
【第四三回大会講演】
【第四三回大会シンポジウム 危機言語の口承文芸―沖縄・奄美・アイヌの伝承と記録-】
- アイヌ・奄美・沖縄の日常語と伝統語の継承について 狩俣 恵一
- 奄美のシマ言葉・島唄の継承と、ウタを生み出す力 酒井 正子
- 口承文芸のテキストと文法注釈―琉球語の場合― 西岡 徹
- 「危機言語の口承文芸 沖縄・奄美・アイヌの伝承と記録」に参加して
【論文】
- 『おもろさうし』の「つゝ」―対峙する力 澤井 真代
- アイヌ語の韻律の技法と類型 奥田 統己
- 八百比丘尼伝説の成立について-江戸初期の若狭小浜を中心に- 冨樫 晃
- 「酒呑童子」伝説と鉄砲・金属産業の信仰について―『童子百物かたり』を中心に― 西座 理恵
- 『鬼三太残齢記』と会津街道―『清悦物語』と比較して― 三田 加奈
- 学校の怪談におけるトイレの怪異―昭和から平成を中心として― 大島 万由子
- 手話を用いた語りの研究序論―文化的ダイバーシティ・文化的エコロジーと説話伝承― 鵜野 祐介
【第七五回研究例会 関敬吾の口承文芸観】
【第七六回研究例会 災害の中の日常】
【書評・新刊紹介】
- 飯倉照平著 『中国民話と日本 アジアの物語の原郷を求めて』 立石 展大
- 三浦俊介『神話文学の展開ー貴船神話研究序説ー』 三浦 佑之
- 重信幸彦著『みんなで戦争 銃後美談と動員のフォークロア』 伊藤 龍平
- 【新刊紹介】
2019年3月(第42号)
【第四二回大会講演】
【第七四回研究例会】
【論文】
- 姜沆の「瘤戒」と藤原惺窩 ―朝鮮の儒者に伝わった日本の「こぶとり」 邊 恩田
- 「十和田の伝説」考 ―八郎太郎譚を中心に― 附『来歴集』「十曲沼」の全文翻刻 阿部 幹男
- 地下に隠された文字と伝承 ―羊太夫伝説の世界― 佐藤 喜久―郎
- 平田篤胤から柳田国男へ問いを共有するオーラルな場と民間学 矢野 敬一
- 「法事の使」と「馬の落物」をめぐって 大嶋 善孝
- 童話化された昔話 ―坪田譲治の『新百選日本むかしばなし』― 藤井 倫明
- 現代伝説の日中比較研究 ― 「学校の怪談」を中心に 李軒羽
- ゲーム化する「怪談」に関する考察 ―児童館での調査報告― 川島 理想
- 人格神の習合を考える―アイヌと近隣民族の類話を手がかりに― 北原モコットゥナン
- 北海道アイヌ口承文芸「カラス神の人さらい子育て」の西進 安田 千夏
- 北海道アイヌの口承文芸にみるイナウの霊魂 阪口 諒
【シンポジウム】「ローカルなものの生き延び方―現代における人形儀礼の再文脈化」
- シンポジウムの概要 姜 竣
- 門付けの「継承」と「復活」のはざまで―阿波徳島「三番叟まわし」の再興ともうひとつの記憶 森田 良成
- スティグマのシンボルからアイデンティティのイコンへ ―「マレビトの地理」が導く歓待の問い― 姜 竣
- 人形儀礼と「語彙」―津軽地方のオシラ神をめぐって― 山田 厳子
【書評】
- 野村敬子・杉浦邦子編『老いの輝き 平成語り 山形県真室川町」/坂口 熊著『鈴と桔梗」 高木 史人
- 岡部隆志著『アジア「歌垣」論 附・中国雲南省白族の歌掛け資料』 真下 厚
- 岡部隆志著『アジア「歌垣」論 附・中国雲南省白族の歌掛け資料』 保坂 達雄
- 藤井倫明著『瓜子姫の死と生原初から現代まで』 立石 展大
- 橘弘文・手塚恵子編『文化を映す鏡を磨く―異人・妖怪・フィールドワーク』 佐々木 高弘
- 原田信之著『隠徳のひじり 玄賓僧都の伝説』 今井 秀和
- 新刊紹介
2018年3月(第41号)
【第四一回大会講演】
- ペルーアンデスで『ワロチリの神々と人びと』に出会うまで
─ラテンアメリカのさまざまな言葉 唐澤 秀子 - 私が出会ったアメリカの語り 末吉 正子
- アメリカ先住民の口頭伝承から「因幡の白兎」を再考する
─レヴィ=ストロースによる分析─ 川田 順造
【論文】
- アイヌの動物変身譚における「第3 の変身」について 北原 次郎太
- 北海道アイヌ口承文芸「人助け樹木神」について 安田 千夏
- アイヌ英雄叙事詩におけるハヨクペの語られ方 遠藤 志保
- 八戸城下の奥浄瑠璃 ─ 新史料紹介─ 阿部 幹男
- 説経と谷ノ者 ─『せつきやうかるかや』、『中将姫御本地』から 内藤 久義
- 千葉県鯛の浦におけるタイの食物禁忌 山口 くるみ
- 疑似的な声の非人間的転回試論 ──ある「怖い話」の発生と流行にみる〈電承〉 廣田 龍平
【研究ノート】
【第七一回例会報告】
【第41 回大会シンポジウム】「口承文芸デジタルアーカイブの課題と展望」
- シンポジウムの目的と概要 熊野谷 葉子
- 個人調査資料アーカイブ構築の方法と課題
─欧米・ロシアの口承文芸デジタルアーカイブを参考に─ 熊野谷 葉子 - アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブについて 安田 益穂
- 音声等を含む多様なデータベースの現状と課題 ─人文情報学の立場から─
後藤 真 - 世界口承文芸アーカイブの提案 樋口 淳
【書評・新刊紹介】
- 河野眞著『ファウストとシンデレラ 民俗学からドイツ文学の再考に向けて』 斧原 孝守
- 及川祥平著『偉人崇拝の民俗学』 伊藤 龍平
- 野村敬子著『女性と昔話』 竹内 邦孔
- 真鍋昌賢著『浪花節 流動する語り芸─演者と聴衆の近代』 細田 明宏
- 新刊紹介
2017年3月(第40号)
- 亀甲の由来譚の二種─東アジアにおける亀の伝承の諸相─ 林 晃平
- 北海道民間説話を探る─伝説「紅スズラン」事例再考─ 阿部 敏夫
- アイヌ口承文芸で語られる河童について 大谷 洋一
- アイヌ口承文芸に見るシャマン儀礼の再検討 北原 次郎太
- 高野辰之の童話研究 藤井 倫明
- 福島県二地域における長者伝説─長者伝説の生成と伝承の一考察─ 玉水 洋匡
- 蘇民将来説話再考 山口 建治
- スウェーデンの昔話の日本への紹介について─初期の紹介者たち 柗村 裕子
- 首無し騎馬武者と日時についての一考察 永島 大輝
- 観光まちづくりの中の「商う芸」 矢野 敬一
- 言葉の文芸を次代につなぐ─現代の語り活動から考える・第七〇回研究例会より ─ 杉浦 邦子
【第69 回研究例会〈怪異〉」の聞き方・書き取り方─〈口承〉研究の視点から】
- 本例会の企図 今井 秀和
- 江戸期の転生騒動にみる〈怪異〉の聞き方・書き取り方の諸相 今井 秀和
- 怪談を束ねる─明治後期の新聞連載記事を中心に 一柳 廣孝
- 学校の怪談と都市伝説 大島 廣志
- 解説・ 怪異は「ことば」で象られ、はじめて怪異になるのである 飯倉 義之
- 本例会の総括 今井 秀和
【シンポジウム/ユーラシアと日本列島 世界の中のアイヌ叙事詩】
- 本シンポジウムの狙い 丹菊 逸治
- アイヌ叙事詩における英雄像 奥田 統己
- シベリア諸民族の英雄叙事詩とアイヌの英雄叙事詩─類型について 荻原 眞子
- 中央ユーラシアのテュルク叙事詩の英雄像 坂井 弘紀
- コメンテーターの視点から 丹菊 逸治
【海外研究動向の紹介】
【書評・新刊紹介】
2016年3月(第39号)
- 昔話と唱え言・昔話の唱え言—話型と伝承的表現— 廣田 收
- 「八百比丘尼」伝説の研究—佐渡の伝承と「田屋」をめぐって— 冨樫 晃
- 藤澤衞彦の伝説観考—『日本伝説叢書』を中心として— 関根 綾子
- 歌の発生覚え書き—生物言語学からのアプローチ— 末次 智
- 口承文芸の態様とその観念—菅江真澄の「古神社縁起」を導入に代えて— 星野 岳義
- 菊池力松一族による昔話伝承の実相—「食わず女房」の場合— 小池 ゆみ子
- 都市語りの可能性—第六八回研究例会を巡って— 野村 敬子
【シンポジウム「口承の記憶と継承」】
【特集 比較研究の地平】
- ユーラシアの英雄叙事詩研究の方法をめぐって—テュルク・モンゴルの比較研究の試みから—荻原 眞子
- 比較民話学のすすめ—柳田國男のグリム研究再考— 高木 昌史
- ヨーロッパのメルヒェン研究と柳田國男の昔話観—ボルテ/ポリフカ編『KHM注釈』の書き込み調査を中心に— 横山 ゆか
【特集 比較研究の地平/シンポジウム「口承文芸モチーフの分布と伝播」】
- はじめに 齋藤 君子
- 東アジアにおける昔話モチーフの分布 斧原 孝守
- 日本における「人の死の起源」モチーフとその世界分布—ベリョースキンのコンピューター・データベース活用の一事例として 直野 洋子
- 環太平洋の神話—分布・伝播研究のために 山田 仁史
- まとめ 齋藤 君子
【書評・新刊紹介】
2015年3月(第38号)
【特集 震災と口承文芸】
- 「二〇一一〜二〇一四」と明日とのあいだ 藤井 貞和
- 被災地の資料集を編むということ—『福島県田村郡都路村説話集』を編纂して— 伊藤 龍平
- 震災被災地における怪異の場 鈴木 岩弓
- 「災害の経験を伝える」活動の最新動向—「災害かたりつぎ研究塾」の合宿活動をもとにして— 佐藤 翔輔
- 「語り」「聞く」という営みに思うこと—東日本大震災の波のなかから— 小野 和子
【シンポジウム/「震災と口承文芸」】
- 災害と口承文芸 米屋 陽一
- 3・11後の記録者たち—聞き語ることに即して— 小田嶋 利江
- 災害伝承と自然観 川島 秀一
- 自然災害とシベリア先住民族の語り—語りは精霊を鎮める— 齋藤 君子
- 魂呼ばいの声を聴く—シンポジウムの発表をめぐる断想— 鵜野 祐介
- アイヌ英雄叙事詩におけるカムイという語の一用法 遠藤 志保
- 『大平廣記』収録「張雲容」—スタロスティナ論文の中国版「眠り姫」と林羅山の『怪談全書』 横道 誠
- 沼田町の河童—弁天宮における河童のうわさの発生、伝播、消滅の過程— 松井 佳祐
- 赤い玉の話と浦島太郎—話の発生と展開をめぐり— 林 晃平
- 現代における瓜子姫 藤井 倫明
- 敦賀市五幡の「蒙古来攻伝説」について—その生成変化と現在— 塩瀬 博子
- 現在語り活動における昔話伝承について—「月の夜ざらし」を例に— 原田 遼
【追悼】
【書評】
2014年3月(第37号)
- 二〇〇歳を迎えたグリム童話—その現代における意義— 間宮 史子
- 哭きからウタへ—琉球と日本本土の葬送歌をめぐって— 酒井 正子
- 江戸東京の民俗信仰 大島 建彦
- 香川県三豊市荘内の浦島伝説—伝説の生成と展開— 山田 栄克
- 棄老説話(難題型)の源流 田畑 博子
- 中日昔話における蛇婿の比較—「蛇婿と姉妹型」を中心に— 楊 静芳
- 武塔神とは何だったか—五道神から武塔神・五頭天王・牛頭天王へ— 山口 建治
- 加賀家文書「菊のかんざしみだれ髪」からの眺め—蝦夷通辞によるアイヌ語版「お吉清三」口説— 深澤 美香
- カムイからの意思伝達のあり方—北海道アイヌの散文説話を中心に— 大谷 洋一
- アイヌの叙事詩「メノコユカラ」(婦女詞曲)—若干のテキストについて— 荻原 眞子
- アイヌ英雄叙事詩における結末—同一ストーリーにおける揺れを中心に— 遠藤 志保
- 短詩型歌謡の機能抱合力—ロシアのチャストゥーシカを例に— 熊野谷 葉子
【例会記録/第六三回研究例会】
【例会記録/第六四回研究例会】
【シンポジウム/第三七回大会】
【国際口承文芸学会】
【書評】
2013年3月(第36号)
- 吉良上野介とは何者だったのか —史実、伝承、虚構のはざまで— 川田 順造
- 伝説の語る「歴史」 —愛知県東浦町生路井の「杖立清水」をめぐって— 齊藤 純
- 肖像と伝説 —市橋鐸・林輝夫師弟の内藤丈艸像蒐集から— 高木 史人
- サハリン口承文学の地域差 丹菊 逸治
- 震災美談「君が代少年」考 ——有事下の愛国心と説話—— 伊藤 龍平
【シンポジウム/「口承文芸研究は都市伝説をどう扱うのか」】
- 「都市伝説」シンポジウムの趣旨と成果および展望 小池 淳一
- 都市伝説が「コンテンツ」になるまで —「都市伝説」の一九八八〜二〇一二— 飯倉 義之
- 「都市伝説」という憂鬱 重信 幸彦
- 都市伝説と「経験」 山田 厳子
- 民俗学の一九八〇年代と「都市」概念 渡部 圭一
【例会記録/第六二回研究例会 三・一一 一年後から】
【書評】
2012年3月(第35号)
- 奥浄瑠璃「安達物語」 —語り本文の時代設定— 阪口 弘之
- 民話データベースの課題と可能性 樋口 淳
- 白拍子伝説の特性とその一考察 内藤 浩誉
- 昔話伝承における会話表現の働き 黄地 百合子
- サハリン島アイヌ民族の「三人きょうだい譚」の成立過程 —ニヴフ民俗の「三人の猟師」からの影響— 丹菊 逸治
- 「佐銘川大ぬし由来記」の伝承世界 保坂 達雄
- 「雀の仇討ち」の呪力 —北東アジアの類話からの考察— 齋藤 君子
- 揺らぐ「民謡」概念 —フランス政府による全国民謡収集(一八五二〜一八五七)に見る— 清水 祐美子
- 御詠歌・和讃のふしと詞章に関する一研究 —五七と七五をうたう— 田村 菜々子
- 女性人形遣いのライフヒストリー —乙女文楽の変遷をたどる— 神田 朝美
【シンポジウム/口承文芸研究の再構成】
【シンポジウム/語りの実践と「つながり」の創出 —まちづくり・記憶・文化資源—】
【書評】
2011年3月(第34号)
- 奄美・沖縄の民間説話研究の回顧と展望 —私的回想などを中心に— 山下 欣一
- 琉球弧の神歌の人称表現 —宮古島狩俣の神歌から— 島村 幸一
- アイヌの物語文学における人称表現 中川 裕
- 「神」としての声をめぐる実践 —石垣島川平におけるマユンガナシの成員と「神口」— 澤井 真代
- 艶笑譚の一話型とその変容 —口承説話における「主人公の交替」に及んで— 真下 厚
- 常陸坊海尊の長寿伝説と信仰 —東北地方の青麻神社信仰を中心に— 佐藤 優
- アイヌ英雄叙事詩における来歴話 —鍋沢元蔵氏のテキストから— 遠藤 志保
- 台湾の美談の行方 ——ある日本人教師の碑をめぐって—— 伊藤 龍平
【シンポジウム/うた・語りにおける人称 —だれが語り歌うのか】
【シンポジウム/「再話」論の射程】
【シンポジウム/「世間」という問いから】
- 「世間」再考 戸塚 ひろみ
- 新聞紙面上の離婚相談に見る「世間」の変容 野田 潤
- 世間の変貌とカタリ —戦中戦後の巫女をめぐって— 山田 厳子
- 言葉にされた世界観 —世間のすり合せとしての世間話、あるいは伝説— 野村 典彦
【研究動向】
【書評】
- 久野俊彦著『絵解きと縁起のフォークロア』 小池 淳一
- 勝俣隆著『異郷訪問譚・来訪譚の研究』 斎藤 英喜
- 島村幸一著『おもろそうし』と琉球文学 狩俣 恵一
- 語りを観る —批評の共有にむけて— 真鍋 昌賢