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第64回研究例会

第64回研究例会「二年目の『3.11』から 『聞く』『語る』そして記す:『伝える/伝わる』をめぐって」が、3月23日に立正大学大崎キャンパスで開催されます。

                                           

日本口承文芸学会第64回研究例会のお知らせ 日本口承文芸学会・日本民話の会 共催 二年目の「3・11」から「聴く」「語る」そして記す:「伝える/伝わる」をめぐって 

 今回の例会は、日本民話の会と共催で実施します。日本民話の会では、「3・11」の震災で被災した方々への聞き書きを実施するとともに、過去の災害の伝承を再発見・再評価し、それらを<声>と身体を使った「語り」をとおして「伝える」という実践を具体化し始めています。

「3・11」のような出来事を、後世にいかに「伝えるか」という問題については、学も実践も、ともに同じ土俵に立つことになります。

聞き書きを通して触れた当事者のことば、そして改めて再発見した過去の災害の伝承、それらを<声>と身体を使った「語り」をとおして「伝える」という実践を始めた日本民話の会のメンバーにご登壇いただき、語りを上演するとともに、それぞれが「3・11」以後に感じ、考え続けていること、経験したことなどについてお話しいただきます。

そして改めて、「伝える/伝わる」ということについて考える場にしたいと考えています。

 ことばを絶する他者の体験を第三者がいかに語ることができるのか、過去の「美談」を今改めてリアルな知恵と教訓としてどのように語り直すことができるのか、それらは、決してやさしい問題ではありません。しかし、先の戦争の例を持ち出すまでもなく、出来事は確実に時間のかなたに遠のき、その身体に記憶を宿した当事者たちは、確実に居なくなっていきます。

 「伝える/伝わる」は、そうした長い時間の幅のなかで、考え続ける必要があります。

 そして「伝える/伝わる」ための道具=メディアは、文字や映像ばかりではなく、生身の<声>と身体という道具=メディアも大きな可能性を持っているはずでした。その可能性を深く問うていくことは、「話」そして「口承」という問題を考え続けてきた私たちにできることの一つなのではないでしょうか。

 万障お繰り合わせの上、ご参加くださりますようお願い申し上げます。

 

■日時  2013年3月23日(土曜日) 午後2:00から午後5:00まで(予定)

 

■会場  立正大学大崎キャンパス 4号館421教室 

(JR大崎駅北改札西口または五反田駅西口より徒歩5分)

 内容【基調報告】 

米屋陽一  何のための学だったのか         日本口承文芸学会会員・日本民話の会会員

【談話と上演】大平悦子  被災者の体験を語ること+上演      日本民話の会会員矢部敦子 「稲むらの火」を語りなおす+上演     日本民話の会会員【上演】荒石かつえ 「紙芝居 稲むらの火」         日本民話の会会員【コメント】根岸英之                      日本口承文芸学会例会委員

【司会】

中村とも子+重信幸彦                日本口承文芸学会例会委員 

  
2013/2/11 掲載 : 例会委員会