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第84回研究例会

「シンポジウム:子どもに手渡す物語2−今、「むかしばなし」はどう認識されているか−」

2023年10月14日(土)に Zoom で開催されます

下記のように、日本口承文芸学会・第84回研究例会を開催いたします。万障お繰り合わせのうえ、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。

日時:2023年10月14日(土)14時~17時
○ZOOM(ズーム)によるオンライン形式(パソコンやスマートフォンでインターネットに接続するオンライン会議形式)で行います。

☆招待URLは、こちらの「会員限定ページ」に記載してあります。
※日本口承文芸学会員には「会員限定ページ」に入るためのユーザー名とパスワードを郵送済みです。


内容:


〇 登壇者と発表テーマ

司会      中村とも子 (研究例会委員・昔話伝説研究会会員)
         「はじめに―問題の所在」
パネリスト   間中一代 (本学会会員・栃木語り部の会代表) 
         「子どもの耳に昔話を届けるために」
        矢部敦子 (小平民話の会会員)     
         「伝承の未来を探る」
コメンテーター 小池ゆみ子 (本学会会員・昔話研究土曜会会員・ 女性民俗学研究会会員)
        和久津安史 (研究例会委員・昔話伝説研究会会員)

〇 発表要旨

「はじめに一問題の所在」       中村とも子

 わずかな数に過ぎないが、子どもの周りの大人たちと、現代の語り手たちへのアンケートを実施した。 その結果を踏まえ、「むかしばなし」はどのように意識されているのか、どのように「手渡されて」いるのかを探る。今、子どもの身近な大人たちの中に、何が「むかしばなし」なのかわからない人が増えている。理由の一つに、話の中の言葉や小道具が忘れられたものになっていること、一部の前近代的な価値観が現代にそぐわないということから、人々に 「むかしばなし」を聞いたり読んだりする経験が減っていることがあるだろう。一方で、アンケート回答者のうち、お話の読み聞かせ体験のある人の大部分が、聞かせてくれた人の声を覚えており、お話を通してその人との絆をたいせつに思っていることがわかった。人の声と耳でつなぐ営みが人間関係に及ぼす点を大事にしながら、「むかしばなし」を子どもたちに手渡す意義を考えたい。

「子どもの耳に昔話を届けるために」  間中一代

 この夏、 図書館で開いた「子どものための昔語りの会」に集まったのは大人ばかり。 同じ図書館の月例のお話会は通常の参加。 「怪談ナイト」は親子連れで大盛況。 小学校での自由参加の「怖いお話会」は百人を超える参加がありました。
 『昔話』、『昔語り』には親も子も反応が無かった事に驚いたものの、相変わらず子供達はいろいろな場で昔話を聴いているのです。コロナが5類に移行して急速に対面での語りの場が復活した今こそ、子供達の耳に語りで昔話を届ける場を増やす時だと思い、町興しイベントも含めてその場を模索しているところです。

「伝承の未来を探る」          矢部敦子

 covid19が5類感染症に移行し、感染の実態はともかく、日常生活ではコロナ前の状態を取り戻したかのように見える。この三年余りマスク生活が続き、家族以外とは直接顔を見ることなく過ごしてきた。特に幼い子どもにとっては、生れて初めて他人との自由な会話の機会を得たと言えるだろう。聞くこと、話すことから遠ざけられてきた子どもたちが、どうやって対話する力を学んでいくのか。昔話をもっと身近に、日常会話の素材として共有できれば、聞き手と語り手が共に紡ぎ出す古くて新しい昔話のかたちが生れるのではないか。ネット社会の中で世代や地域を超えた相互理解が求められる今こそ、伝承が果たすべき役割は決して小さくないだろう。

〇 参加方法

以下の①または②により招待URLの情報を入手して、ZOOMで参加してください。

①「会員限定ページ」に記載の “招待URL” をクリックしてください。
「会員限定ページ」のユーザー名とパスワードは、事務局から郵送した資料(研究例会案内)に記載してあります。

②学会事務局のメールアドレスに招待URLを返信するよう依頼のメールを送ってください。
ただ、個別対応のため時間がかかりますので、できるだけ①の方法でご参加ください。

※パネリストの用意した資料は当日ZOOM経由でダウンロードしてください。

※非会員の方にこのシンポジウムを周知なさる際、「会員限定ページ」のユーザー名・パスワードについては伝えずに、「会員限定ページ」にてご自分が入手した「ZOOMの招待URL、ミーティングID、パスコード」のみを通知して参加してもらってください。非会員の方々が直接学会事務局にメールを送信されると、上記したように時間がかかり、開催時間に間に合わないこともありますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。ただし、各自が非会員を研究例会に招待する場合、通知したい人のみにメールで招待URLを送信し、不特定多数がアクセスできるようなホームページやブログなどに貼り付けることは絶対にしないでください。

※ZOOMでスムーズな視聴をするためには、ZOOMアプリのインストールを推奨します。既にインストール済みの方も、セキュリティ向上のため最新版に更新してください。また、ZOOMを利用して研究例会に接続する際に発生する通信料は個人負担です。Wi-Fi(ワイファイ)や通信量制限がない契約以外で接続していますと、通信料が発生したり、パケット(データ通信量)を大きく消費しますのでご注意ください。

2023/9/24 掲載 : 例会委員会