第69回研究例会
第69回研究例会「<怪異>の聞き方・書き取り方 ―〈口承〉研究の視点から―」が、12月5日に國學院大學で開催されます。
下記のように、日本口承文芸学会・第69回研究例会を開催いたします。ご多忙な時期ですが、万障お繰り合わせのうえ、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。
日時: 2015年12月5日(土)13:30~17:00
場所: 國學院大学渋谷校舎 2号館5階 2502教室
内容:江戸から近代、そして現代にかけて、日本人は怪談をいかに聞き集め、いかに記録してきたのであろうか。その営みに対する口承文芸からの再検討を試みたい。
発表①「江戸期の転生騒動にみる〈怪異〉の聞き方・書き取り方の諸相」 今井秀和
江戸後期、武蔵国の少年「勝五郎」をめぐる転生譚が江戸の知識人たちの関心を集めた。しかし、直接の聞き取りを試みる者、面会を拒む者など、彼らの態度は一定ではなかった。また勝五郎自身も、自然に語る場合と、語りを拒む場合があった。本発表では、こうした〈怪異〉の聞き方や語り方、書き取り方(記録の仕方)の諸相が示す意味に迫る。
発表②「怪談を連載する ― 明治後期の新聞記事を中心に」 一柳廣孝
明治30年代後半から、さまざまな新聞が怪談の連載を始めた。文明開化の名の下に「迷信」として排除されてきた「怪談」が、なぜか脚光を浴びる時代に切り替わったようなのだ。本発表ではこれらの連載記事に注目し、その背景に、いかなる時代の力学が働いているのか、また、いかなるフレームの下に物語が統括され、ある種の「事実」性が担保されているのか、などについて考えてみたい。
発表③「学校の怪談と都市伝説」 大島廣志
学校の怪談を近代の記録からその概略を提示し、師範学校が果たしてきた役割を明らかにする。さらに、1990年代の学校の怪談ブームは、高校や大学の怪談記録に支えられてきた面を指摘し、その背景としての都市伝説の記録を考察する。そして、今日の怪談の記録は出版物からインターネットへと移行し、増殖しつつあることを考察する。
共同討議: 一柳廣孝、大島廣志、今井秀和 (司会:飯倉義之)
当日の予定: 13:30 開会 開会挨拶・趣旨説明
13:40~ 発表①(30分) 質疑(10分)
14:20~ 発表②(30分) 質疑(10分)
15:00~ 発表③(30分) 質疑(10分)
15:40 ―休憩(20分)―
16:00~ 共同討議(30分) 質疑(10分)
16:40 閉会挨拶
16:50 閉会
会場案内図
渋谷駅からのアクセス
渋谷駅(JR山手線・地下鉄・京王井の頭線・東急各線)から徒歩約13分
渋谷駅(JR埼京線)新南口から徒歩約10分
都営バス(渋谷駅東口バスターミナル54番のりば 学03日赤医療センター行)「国学院大学前」下車
(運賃180円・IC175円)【渋谷駅から3番目の停留所、所要時間約10分】
表参道駅からのアクセス
表参道駅(地下鉄半蔵門線・銀座線・千代田線)B1出口から徒歩約15分
恵比寿駅からのアクセス
恵比寿駅(JR山手線・地下鉄日比谷線)から徒歩約15分
都営バス(恵比寿駅西口ロータリー1番のりば 学06日赤医療センター行)「東四丁目」下車
(運賃180円・IC175円)【恵比寿駅から3番目の停留所、所要時間約10分】